航空自衛隊の研究開発業務の運営に関する達を次のように定める。
航空自衛隊の研究開発業務の運営に関する達(登録報告)
航空自衛隊の研究開発業務の運営に関する達(昭和51年航空自衛隊達第19号)の全部を改正する。
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 研究開発の区分(第3条−第6条)
第3章 研究開発に関する計画(第7条・第8条)
第4章 研究開発業務の実施
第1節 研究開発業務の一般手順(第9条−第14条)
第2節 兵器体系研究の段階区分、関連試験等(第15条−第26条)
第5章 雑則(第27条−第29条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この達は、航空自衛隊における研究開発業務の運営に関して必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この達において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 部隊等 編合部隊、編制部隊及び機関をいう。
(2) 直轄部隊等 航空総隊、航空支援集団、航空教育集団(幹部候補生学校及び術科学校を含む。)、航空開発実験集団、航空システム通信隊、航空安全管理隊、航空警務隊、情報保全隊、航空中央音楽隊、航空中央業務隊、幹部学校、補給本部(補給処を含む。)、自衛隊三沢病院、自衛隊岐阜病院及び自衛隊那覇病院をいう。
(3) 装備品等 防衛庁設置法(昭和29年法律第164号)第5条第13号に規定する装備品等をいう。
(4) 研究開発 次のア、イ及びウに係る調査、見積り、分析、検討、考案、設計、試作、試験、審査又は評価をいう。
ア 航空防衛力の造成、管理及び運用の方策に関すること。
イ 装備品等の装備化及び運用に関すること。
ウ 医学、心理学、人間工学及び行動科学上の諸問題に関すること。
(5) 指定研究 航空幕僚長(以下「空幕長」という。)又は編合部隊の長若しくは補給本部長(以下「補本長」という。)が実施を指示する項目に関する研究開発をいう。この場合、空幕長が直轄部隊等の長に指示する指定研究を「空自指定研究」といい、航空幕僚監部において実施する指定研究を「空幕研究」という。
(6) 自主研究 部隊等の長が当該部隊等の任務及び機能に応じ、自主的に選定した項目に関して実施する研究開発をいう。
(7) 直接取得 装備品等の技術研究開発に関する訓令(昭和50年防衛庁訓令第48号。以下「技術研究開発訓令」という。)第2条第2号に規定する技術開発によることなく、装備品等を取得することをいう。
第2章 研究開発の区分
(研究開発の区分)
第3条 航空自衛隊における研究開発は、内容により防衛方策研究、兵器体系研究及び人間科学研究に区分し、指定研究又は自主研究として実施する。
2 防衛方策研究、兵器体系研究及び人間科学研究は、技術研究開発訓令第2条第1号に規定する技術研究及び同条第2号に規定する技術開発と密接な関係において実施する。
(防衛方策研究)
第4条 防衛方策研究は、基本研究及び体制方式研究に区分する。
2 基本研究は、航空自衛隊における諸計画の作成及び部隊運用、教育訓練及びその他に関する基本的事項の立案に資するために、航空防衛構想、航空防衛力整備構想等防衛の基本に係る方策の創造及び改善に関する研究開発を行う。
3 体制方式研究は、航空自衛隊における諸計画の作成及び部隊運用、教育訓練及びその他に関する諸施策の具体化に資するために、各種防衛機能の管理運用に係る体制、体系、制度、組織、実施方式、実施要領、実施手順等の創造、新規制定及び改善に関する研究開発を行う。
(兵器体系研究)
第5条 兵器体系研究は、部隊建設計画の作成及び装備品等の創製、装備化、運用等に資するために、航空防衛力整備構想等に対応する兵器体系(特定の運用目的を達成するための中核となる装備品等及びそれに関連する人員、器材、施設、技量等の総体をいう。以下同じ。)及び既存の兵器体系に関する研究開発を行う。
(人間科学研究)
第6条 人間科学研究は、防衛方策研究及び兵器体系研究並びに部隊運用、教育訓練及びその他に関する人間科学上の諸施策の具体化に資するために、医学、心理学、人間工学及び行動科学上の諸問題に関する研究開発を行う。
第3章 研究開発に関する計画
(計画の種類)
第7条 航空自衛隊の研究開発に関する計画の種類は、航空自衛隊の防衛力整備等計画に関する達(昭和61年航空自衛隊達第12号。以下「防衛力整備等計画達」という。)第3条第1項に規定する中期研究開発計画及び年度研究開発計画とする。
2 中期研究開発計画は、防衛力整備等計画達第4条に規定する航空長期防衛見積り等を基礎として、政府が決定する中期的な防衛力整備計画(以下「中期計画」という。)の対象期間における研究開発の基本的方向を定めることを目的とし、研究開発構想、実施計画等を示すものとする。
3 年度研究開発計画は、前項に規定する中期研究開発計画を基礎として、その進ちょく状況、第11条に規定する部隊等の研究開発に関する要望等を勘案して、対象年度に実施する項目、目的、内容、担任、実施時期等を示すものとする。
(計画の作成)
第8条 空幕長は、中期研究開発計画にあっては中期計画決定後速やかに、年度研究開発計画(研究開発の項目の内容により、年度業務計画に記載する。)にあっては対象年度の前年度末までにそれぞれ作成する。
第4章 研究開発業務の実施
第1節 研究開発業務の一般手順
(計画の指示)
第9条 空幕長は、前条に規定する計画について、作成後、速やかに直轄部隊等の長に示す。
(研究開発の実施)
第10条 直轄部隊等の長は、中期研究開発計画を指針として、年度研究開発計画により、空自指定研究を実施するものとする。
2 編合部隊の長及び補本長は、必要と認めた場合には、指定研究(空自指定研究及び空幕研究を除く。)を実施するものとする。
3 部隊等の長は、必要と認めた場合には、自主研究を実施するものとする。
(研究開発に関する要望の上申)
第11条 部隊等の長は、中期研究開発計画において示されていない項目についてその実施を要望する場合には、防衛力整備等計画達第18条第2項の規定に準じて、順序を経て空幕長(防衛課長気付)に上申するものとする。
(成果等の報告)
第12条 空自指定研究を実施した直轄部隊等の長は、その成果等を別表第1に定める要領により空幕長に報告するものとする。
2 指定研究(空自指定研究及び空幕研究を除く。)及び自主研究を実施した部隊等の長は、必要と認めたものについて、その成果等を別表第1に定める要領に準じて、順序を経て自発報告するものとする。
(陸上自衛隊及び海上自衛隊の被協力支援又は部外委託)
第13条 空幕長は、空自指定研究及び空幕研究において、陸上自衛隊及び海上自衛隊の被協力支援又は部外への委託が必要な項目については、協力支援を得るか、又は部外に委託して実施する。
(技術研究本部への要求等)
第14条 空幕長は、防衛方策研究及び人間科学研究において、技術研究本部にその実施を要求する項目に関し、技術研究開発訓令第6条に規定する技術研究開発要求見積書及び第9条に規定する技術研究要求書の作成等の手続を行う。兵器体系研究においては、第2節に規定するところによる。
第2節 兵器体系研究の段階区分、関連試験等
(兵器体系研究の段階区分)
第15条 兵器体系研究は、原則として構想段階、確定段階、装備化段階及び運用段階に区分し、実施するものとする。
2 前項に規定する各段階における研究開発の趣旨及び空幕長が行う手続は、別表第2 のとおりとする。
(兵器体系研究に含まれる試験等)
第16条 兵器体系研究に含まれる試験等の区分及び内容は、別表第3のとおりとする。
(基本的性能等に関する調査等の実施)
第17条 空幕長は、装備品等の基本的性能等に関する調査等について、必要に応じて、航空開発実験集団司令官(以下「開発集団司令官」という。)にその実施を指示する。
(将来の装備品等に関する検討等の実施)
第17条の2 航空総隊司令官、航空支援集団司令官及び航空教育集団司令官は、将来保有すべき装備品等に関し、運用面から基礎的な検討を実施するものとする。
2 航空総隊司令官、航空支援集団司令官及び航空教育集団司令官は、前項の成果を基にして、必要性、運用構想、装備構想、機能性能等の概要等を記載した将来装備品等に関する要望等を、必要に応じて5月末日までに空幕長(防衛課長及び装備体系課長気付)に上申するものとする。
(基礎的運用研究の実施)
第18条 空幕長は、装備品等について基礎的運用研究を実施する必要があると認めた場合には、開発集団司令官にその実施を指示する。
2 開発集団司令官は、前項において指示されていない項目についてもその実施を必要と認めた場合には、基礎的運用研究の項目を選定し、実施するものとする。
(技術審査の実施)
第19条 空幕長又は補本長は、直接取得する装備品等及び技術改善等のため設計の一部を変更する装備品等について、必要があると認めた場合には、技術審査を実施する。
2 空幕長は、必要に応じて、開発集団司令官に技術審査を実施させる。
(実用試験の実施)
第20条 空幕長は、技術研究開発訓令第21条第1項に規定する実用試験の実施を命ぜられた場合には、実用試験実施計画書を作成し防衛庁長官に報告するとともに、開発集団司令官にその実施を指示する。
2 空幕長は、技術試験と実用試験を同時に実施することが適当であると認められる場合には、技術研究開発訓令第21条の2第1項に規定する技術・実用試験同時実施計画書の作成等の手続を行い、同訓令同条第2項に規定する技術試験と同時に行う実用試験の実施を命ぜられた場合には、開発集団司令官にその実施を指示する。
3 空幕長は、直接取得する装備品等に関し、実用試験を実施する必要があると認めた場合には、開発集団司令官にその実施を指示する。
(実用試験成果報告の処理)
第21条 空幕長は、前条第1項及び第2項に規定する実用試験について、実用試験成果報告の審査及び評価を行い、技術研究開発訓令第21条第3項の規定に基づき処理する。
2 空幕長は、前条第3項に規定する実用試験について、必要に応じて、前項の規定に準じて処理する。
(試験的運用の実施)
第22条 空幕長は、装備品等について試験的運用を実施する必要があると認めた場合には、開発集団司令官にその実施を指示する。
(運用試験の実施)
第23条 空幕長は、装備品等について運用試験を実施する必要があると認めた場合には、直轄部隊等の長にその実施を指示する。
(技術的追認の実施)
第24条 空幕長は、装備品等について技術的追認を実施する必要があると認めた場合には、開発集団司令官にその実施を指示する。
2 開発集団司令官は、前項において指示されていない項目についてもその実施を必要と認めた場合には、技術的追認の項目を選定し、実施するものとする。
3 開発集団司令官は、技術的追認の成果の活用に関し直轄部隊等の長に対して技術的な助言を行うものとする。
(技術改善要望の通知等)
第25条 技術改善要望の通知等は、指定研究(空幕研究を除く。)又は自主研究の成果から装備品等について、その性能、特性及び機能等の向上のための対策の検討に当たり、技術的な調査及び試験が必要な場合に実施する。
2 航空総隊司令官、航空支援集団司令官及び開発集団司令官にあっては、隷下部隊からの技術改善要望について統括し、また、航空教育集団司令官にあっては、隷下部隊並びに幹部候補生学校及び術科学校からの技術改善要望について統括し、必要と認めたもののうち、作戦運用要領の変更等を伴う技術改善は、空幕長(技術第1課長若しくは技術第2課長又は首席衛生官気付)に上申するとともに、開発集団司令官及び補本長に技術改善要望の写しを送付し、それ以外の技術改善要望については、補本長に通知する。
3 直轄部隊等の長(航空総隊司令官、航空支援集団司令官、航空教育集団司令官及び開発集団司令官を除く。)は、技術改善の実施を要望する場合には、前項の規定に準じて処理するものとする。
4 技術改善要望書の様式は、別紙様式のとおりとする。
(技術改善の実施)
第26条 補本長は、前条第2項及び第3項の規定により技術改善要望を受理した場合には、技術改善に係る技術的な調査及び対策の検討を実施して対策を決定するものとする。この場合において、補本長は、必要に応じて、開発集団司令官に協力を求めることができる。
2 補本長は、次の各号のいずれかに該当する技術改善要望に関しては、意見等を付して空幕長(技術第1課長若しくは技術第2課長又は首席衛生官気付)に上申するとともに、開発集団司令官に送付するものとする。
(1) 装備品等の基本的性能、特性及び機能に影響を及ぼすもの
(2) 飛行安全に影響を及ぼすもの
(3) 予算要求等の処置を必要とするもの
(4) その他空幕長の決定を必要とするもの
3 空幕長は、技術改善に係る報告又は上申を受理した場合には、その都度検討し、必要と認めた事項について技術改善を実施する。ただし、空幕長は、技術改善に係る技術的な調査、試験及び対策の検討について、必要に応じて開発集団司令官にその実施を指示する。
第5章 雑則
(研究開発年報の作成配布)
第27条 空幕長は、前年度の主要な研究開発業務の成果を要約した研究開発年報を年度の第2四半期末に作成し、必要に応じて、部隊等に配布する。
(研究開発会議の開催)
第28条 空幕長は、研究開発業務の調整、成果の発表等を行うため、原則として、年度の第4四半期末に研究開発会議を開催する。
(上申等の支援)
第28条の2 開発集団司令官は、第11条、第17条の2第2項及び第25条第1項から第3項までに規定する上申等に関し、直轄部隊等の長からの要請に応じて、技術面から支援するものとする。
(委任規定)
第29条 この達に定めるもののほか、この達の実施に関し必要な事項は、直轄部隊等の長が定めるものとする。
附 則
1 この達は、平成3年5月1日から施行する。
2 航空自衛隊形態管理規則(平成元年航空自衛隊達第28号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう略〕
附 則(平成5年2月18日航空自衛隊達第5号)
この達は、平成5年4月1日から施行する。
附 則(平成8年12月18日航空自衛隊達第24号)
この達は、平成8年12月18日から施行する。
附 則(平成9年1月17日航空自衛隊達第1号)
この達は、平成9年1月20日から施行する。
附 則(平成12年4月28日航空自衛隊達第28号)
この達は、平成12年5月8日から施行する。
附 則(平成12年12月11日航空自衛隊達第53号)
この達は、平成13年1月6日から施行する。
附 則(平成15年3月26日航空自衛隊達第8号)
この達は、平成15年3月27日から施行する。